あつめてみたら
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街の帽子屋さん 〜その13〜

2011年03月08日 (火) 00:19 |
前回からだいぶ間が空いてしまいましたが、気を取り直して「あつめてみ
たら」をお届けします!前回は、STATIONERY STATIONの仲嶋さんから
「KIDS MART & mug」さんをご紹介して頂きました。そしてバトンは、
「ジュンク堂仙台ロフト店の書店員」の佐藤純子さんへ回りました!今回
純子ご紹介していただくオススメのお店は、「伊藤帽子店」というお店で
す。いつもお店の前を通る度に、素敵な帽子屋さんだなぁ〜素敵な建物だ
なぁ〜と思っていました。お店に入らなかった事を何度思い返しても後悔
しています。本当に素敵だったのですよ。

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伊藤帽子店のこと



「伊藤帽子店」というお店があったのをご存知ですか?

「帽子のイトウ」と書かれた赤い大きな看板。ガラス張りの店内には、
たくさんの帽子がずらり。ずっと気になっていて、入ってみたいなぁと
思っていたのですけれど初めておじゃましたのは、去年の秋に「anbien
で過ごす1年
」で行われた「仙台市ロマンチッ区 勝手に珍迷所案内
に参加した時のことでした。



帽子が並んだその奥に、すてきなおばあちゃんがちょこん、と腰かけて
いて、いろんなお話を聞かせていただきました。昔は近くを路面電車が
走っていて、学生さんがたくさん店の前を通ったこと、合格発表のあと
にはたくさんの新入生が来て大忙しだったこと。校章やボタンやバッジ
にもいろいろ意味があること、お客さま用の椅子が座り心地がよくて人
気なこと。

そのあと、anbienでの発表会でおばあちゃんに聞かせてもらったこと
を話して「まちあるき大賞」をいただきました。



嬉しくて、すてきなお話しのお礼に『イエペはぼうしがだいすき』とい
う絵本をおばあちゃんにプレゼントをしようと考えついたのです。
ぴったりでしょう?

アレコレ思い描いていたそんなときに、友だちから閉店セールの貼り紙
がしてあったとメールがありました。

次のお休みの日に、絵本を持ってお店におじゃましました。おばあちゃ
んはプレゼントにびっくりしつつも、とても喜んでくれました。帽子が
欲しいとお願いすると、いっしょに帽子を選んでくれました。ベレー帽
のかぶりかたがわからずに、もぞもぞしていたら、こうやってちょっと
斜めにして〜ってかぶってみせてくれたその姿がかわいらしいこと!
何色にしようか迷っていたら、思いきって赤!って背中を押されて
真っ赤なベレー帽を選びました。

新しい帽子をかぶって帰る道、お土産にもらったたくさんの校章が
かちゃかちゃかちゃ、ポケットの中で鳴っていました。

数日後に伊藤帽子店は閉店して、建物も取り壊されてしまいました。
お店もおばあちゃんもすてきでしたが、建物もとてもすてきであの赤
い看板があの通りにないなんて、通りが一気にモノクロームになった
ようでなんだか、しんみりしてしまいます。

でも、うれしいことがひとつあったのです。

あの座り心地がよくて人気だったすてきな椅子は、いまは隣のお店
で使われています。おじゃましてみせていただきました。おばあちゃん
が、たくさんのひとに譲ってほしいって言われたけどお隣にあげること
にしたのよ、お店はなくなっちゃうけどこの椅子はずっとこの通りにい
てお隣さんをのぞいたら、この椅子にまた会えて、そうしたら、うれし
いですね〜と話していたんですよとお店のかたにお伝えしたら、おばあ
ちゃん、そんなふうに言ってくれてたんだ!と喜んでくれて、大事にし
ます!って。

新しいお店ができると、その前にどんなお店があったのかすぐに思い出
せなくて、そういうのって、なんだかなぁって思うのですけれど伊藤帽
子店のことは、きっとずっと忘れないでいようって。また、おばあちゃ
んの椅子に会えるから新しい楽しみがひとつふえた、と思って私はまた
あの通りを歩くのです。

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わたしのこと

サトウジュンコです。書店員です。
つれづれ団」「Book!Book!Sendai」「anbienで過ごす1年」に参加
しています。不定期刊行「月刊佐藤純子」を作っていますが、どこに
も置いていません。会うと押し配りされちゃいます。

ブログはこちら「わたしは本になりたい」
http://flat.kahoku.co.jp/u/junko/

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次の方の紹介

書本&cafe magellan (マゼラン)の高熊洋平さんです。
かわいい犬がひょっこり顔をのぞかせた白い看板が目印。前庭には
本のぎっしり入った箱がずらり。ときどき猫が本の上でお昼寝して
ます。大きなガラス窓の向こうにももちろん本がぎっしり。カウン
ターをはさんで、お客さまとお話ししている高熊さんの姿も見えま
す。店内は、コーヒーのいいにおいがしてとても落ち着くのです。

書本&cafe magellan(マゼラン)
http://magellan.shop-pro.jp/

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今回で第13回目となりました「あつめてみたら」はいかがでしたか?
変わりゆく街の姿の速度は速く、あっという間になくなってしまいます。
思い出のあるお店だと尚更寂しい事ですね。内沼晋太郎さんがある本の
中でこう書いていた事を思い出しました。「漫画でも雑誌でも何でもい
い。その本をあなたが一番好きで、なくなると困る本屋でなるべく買う
ように心がけましょう。」上手くは言えませんが、この消費者とお店の
関係はヒト対ヒトという温もりがあって素直に良いなと感じます。胸に
突き刺さります。伊藤帽子店さんは無くなってしまいましたが、思い出
は心の中にはっきりと残っています。たまには、椅子を見にお隣のお店
に行ってみようかなと思います。

さて、バトンは書本&cafe magellan(マゼラン)の高熊さんへ回りまし
た。次回はどんなお店が紹介されるでしょうか!とても楽しみですね!
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2012/07/02(月) 22:38 | | #[編集]
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